ボードゲーム(は行) ブログトップ
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バイシクル [ボードゲーム(は行)]

『バイシクル』
作者:?
メーカー:セピア
プレイ人数:2~4人
プレイ時間:60分
キーワード:Zボール、自転車レース

名作『カラバンテ』の後継種と言っても良いゲーム。元祖は総木作りという破壊力満点の重量級(重さ的に)。
バイシクルは全て最近の流れに従って総プラスティック。軽い。
がゲームは玉はじき。白熱してくると面白い。子供でも説明不要なほど外から見てわかるゲーム。
コースレイアウトも好きに出来るし、勾配、クロス、ジャンプ、障害物とコースアレンジがきくのもいい。

評価(5段階):☆☆☆
アクションゲーム好きならプラス☆2つ。シンプルルールで楽しめる。難点はコースを作るために場所が結構必要なこと。畳1畳は必要な点。プレイするにはさらに周囲にスペースが必要なのはいうまでもない・・・(苦笑)。

ハバナ [ボードゲーム(は行)]

『ハバナ』
作者:ラインハルト・シュタウペ
メーカー:エッガートシュピーレ
プレイ人数:2~4人
プレイ時間:60分
キーワード:カード、資材、建築、バッティング、順番

キューバをダウンサイジングした感じのゲーム。が、手番順、資材の争奪、建築に頭を悩ませる。
各プレイヤーには同じカードセットが配られる。
カードには数字と効果が書かれている。

ゲームはこのカードを2枚出すことで進んでいく。数字は手番順を決め(しかも2桁の数字として扱う)、出来るアクションは2枚のカードに従う。アクションはこの2桁の数字の小さい方からプレイするので、場の状況いかんによっては他人に先を越されてしまうかもしれない。
こうしてカードをプレイし、資材を集め、建物を建築し、最終的に一番得点を集めた人が勝利する。

資材を集め、建築するゲームは色々あれど、このゲームの特筆すべきはやはりカードを使った手番順決定とアクションだろう。人より先に動くには数字が小さくなるようにしなければならず、数字の小さいカードは比較的効果が小さい。このジレンマをうまく操って、周りの思考の網をかいくぐっていくのは実に悩ましい。

評価(5段階):☆☆☆☆

すっきりまとまったルールとシンプルなコンポーネントなれど、相手との手の読み合いが楽しい。うまく読みきって自分の思惑通りに進んだときの達成感は格別だ。

フレスコ [ボードゲーム(は行)]

フレスコ
作者:M.ルスコウスキ、M.ズーセルベック
メーカー:クイーンゲームズ
プレイ人数:2~4人用
プレイ時間:45~60分
キーワード:手番順の妙、プロット、塗料、ポイント、お金

『フレスコ』は本年度、ドイツゲーム大賞ノミネート作品の1つ。
フレスコ画の修復をしていくゲームで、色々面白いことを取り入れている。
ゲームは手番順調整から始まる。厳密にいうと手番順は得点の低い人からになるのだが、このゲームにおいては、それはその後に来る、ラウンドでの手番順を決めることだからだ。
このゲームにおいては手番が早ければ良いというものではない。手番が早いとゲーム中に使える職人駒(アクション数)が減る可能性が出てくるし、フレスコ画を修復する塗料の値段も高い。逆に遅くなればこちらはこちらで職人駒は増える可能性が上がり、塗料も安いがろくな色と数が残っていないかもしれない。

起床時間が決まれば、次はこのラウンドのアクションを秘密裏にプロットする。出来るアクション数は職人駒の数分。
①塗料の購入
②フレスコ画の修復
③肖像画を描く
④色の調合
⑤職人の機嫌をとる
これらを好きな組み合わせで好きな回数実行する。
アクションの順は①~⑤で順に実行していくので計画的な行動が必要だ。
塗料は毎ラウンドランダムで店に並ぶ。フレスコ画の修復には司教が近くにいた方がポイントが高い。お金は塗料を買うのに必要。基本色以外は混ぜて作らなければいけない。職人の機嫌も取っておかなければアクション数は増えない・・・、と手番のアクション選択は悩みどころ。

そうやって修復されていき残ったフレスコ画タイルが6枚以下になればそのラウンドで終了だ。
得点が1番多い人が勝利する。

まず手番の順決めが悩ましい、そして手番順が決まったあとのプロットも考えどころだ。一つプロットを間違えれば、手番によっては計画ががたがたになる。うまく立ち回る見極めも必要と、なかなかに悩ましい好ゲーム。

評価(5段階):☆☆☆☆
ゲーム大賞ノミネートは伊達ではない!と言わんがばかりの出来。
そして、驚くべくは、このゲームはじめから拡張セットが入っているのである。基本ルールだけでも充分面白いが、慣れてアクセントが欲しくなった時、3つの拡張ルールが待っている。ゲーム慣れした人ならはじめから入れるも良しと懐が広いのもありがたい。今までの拡張商売の逆手を取った形のこのゲーム。財布にも優しい優等生ゲームだ。

バザリ [ボードゲーム(は行)]

バザリ
作者:ラインハルト・シュタウペ
メーカー:アウト オブ ザ ボックス
プレイ人数:3~4人
プレイ時間:60分
キーワード:宝石、ダイス、バッティング、レース、交渉

ラインハルト・シュタウペのバッティングゲームの名作。後にアレアから『宝石商』としてリメイクされる。
プレイ人数は3~4人だが、楽しむならほぼ必ずバッティングが発生する4人がお薦め。人によっては交渉でダレルから3人で、という人がいるかもしれないが、バッティングの妙を楽しむゲームにおいて、それが発生しにくい3人プレイは何のために遊ぶの?という疑問符が付く。

ルールはシンプル。
プレイヤーには3枚のアクションカード、ダイス、駒(2個)が配布される。周回ボードを広げ、各自スタート位置を決めたらゲームスタート。
まず、ラウンドの始めにダイスを一斉に振る。出た目を進め、その後、3枚のアクションカードから1枚を秘密裏に選択。同時公開し、選んだアクションが1人だけだった場合はそのまま実行。3人以上なら問答無用でアクションはなし。では2人なら・・・?そう、ここで交渉が入る。交渉のブツは手持ちの4色の宝石。ゲームは3回決算があるが、各決算時には各色宝石の所持数トップには得点が入る。なので、これを元手にうまく交渉するのだ。さて、まだできる3つのアクションについて書いてなかった。まず得点。周回ボードにはマスごとに数字が書いてある。その数字は得点のアクションを実行出来た人がもらえる得点で、大きいほどおいしいので狙おうと思うが、周りの人もそれは一緒、少し低い数字の時に得点にするか、それとも正攻法で行くか?悩ましいところ。2つ目は宝石。数字と一緒に各マスには宝石も描かれている。それは、そのマスで宝石のアクションを実行できた人がもらえる宝石を表している。なのでたくさんあるところならぜひとも欲しい、がこれも考えることは皆同じ・・・これまた悩ましい。最後は再移動と得点だ。サイコロの出目だけ再移動しつつ、6-先ほどの出目分だけ得点する。出目が1なら、1歩進んで5点もらえる計算だ。より早く1週した人には10点のボーナスがあるので、少しでも進んでおくことは有用だ。うまく活用したい。
そんなこんなで誰かが1週して、それが3回発生したらゲーム終了。最終的に得点を1番取っていた人が勝ちである。

評価(5段階):☆☆☆☆
『バザリ』はバッティングすることでゲームが進む。確かに、バッティングしない方がスムーズに進み自分の思惑通りに進んでいる感じがするが、ゲームの花は交渉だ。言葉巧みに交渉を進め、うまく自分の思惑通りに進められれば、その方がより楽しい。回り道に見えるかもしれない。しかし、それがこのゲームの花ならば、避けて通るのはもったいない。

ハンザテウトゥニカ [ボードゲーム(は行)]

ハンザテクトゥニカ
作者:
メーカー:アルゲントゥーム
プレイ人数:2~5人
プレイ時間:60分
キーワード:駒配置、コントール、能力向上、連結、場所取り

ゲームコンテスト受賞作の市販バージョン。
自分のステータスを上げつつ、通商路を築き、都市の要職についたりして最終的な名誉点をもっとも集めた人が勝利する。
プレイヤーは各人ステータスボードを持つ。
ステータスには
①通商路ネットワークの価値(初期は1、最大4)
②自分の手番のときのアクション数(初期は2、最大5)
③都市の要職(コントール)のレベル(初期は1、最大4)
④移動させることの出来る駒の数(初期は2、最大5)
⑤補充できる駒の数(初期は3、最大残り全部)
がある。
ゲームの流れは簡単。
手番がきたら自分のアクション数分だけアクションをして次の人へ
出来るアクションは、
A:駒の配置
通常駒、副官駒でもいいので、通商路のマスに置く
既に他人が置いてある場所に置きたい場合は相手の駒を押し出す代わりに自分の手持ちから駒をストックに戻す(相手が通常駒なら1個、副官駒なら2個)。その後押し出された側は、押し出された駒を隣接する通商路に移動させ、ストックから駒を同じ要領で配置する(押し出された駒が通常駒なら1個、副官駒なら2個)。
B:駒の移動
ステータスの移動できる数分まで好きなように移動させることが出来る
C:通商路の開放
ステータスに関する都市なら開放するとステータスの上昇を選べる。そうでなければ通商路の端にある都市のいずれかにコントールを置く事が出来る。コントールは、以後その街で上位にある限り、その都市を端に持つ通商路が開放されるたびに1点をもたらす。
D:駒の補充
ストックからステータスの補充数分だけ手持ちに補充する。

以上のアクションを組み合わせてポイントを集めるのだ。
最終的なポイント要員は、自分のステータスのMAXまで上がったもの、通商路ネットワーク、都市の支配(コントールが一番の上位にある)など。

手番を上手に使い、ステータスを上げていくことが楽しい。が、通商路争いは押し競饅頭で、押し出したり押し出されたり。押し出されれば、ストックから駒が盤面に並ぶので補充を少なく出来る。他人の思惑を上手に使ってポイントを集めよう。

評価(5段階):☆☆☆☆

プレイヤー人数によっての裏表両面マップがゲームを何人でも遊べるようにしている。
シンプルな駒構成、わかりやすいアクション制で多彩な展開を楽しめる良作。
でもやっぱりアクション数は増やして遊びたい(笑)。

プエルトリコ [ボードゲーム(は行)]

プエルトリコ
作者:アンドレアス・ザイファルト
メーカー:アレア
プレイ人数:3~5人
プレイ時間:90分

キーワード:開拓、建築、プランテーション、作物、勝利ポイント、出航、商人、人配置、役割選択、個人ボード

アメリカのボードゲームデータベース、ボードゲームギークにおいて、発売当初から高い支持を受け1位の位置を維持し続けている(昨年アグリコラによって2位に転落したが今年また1位に復活した)怪物ゲーム。
ゲーマーズゲームの代表格で、ある意味、歴史を変えたゲーム。
まずルールが多い。そして内包する駒の数が多い。さらに手順が今までにないシステムと、作者が10年近く練り続けた結果の結実といってよい。

ゲームはいくつかある役割を選択しつつ、恩恵を受け、自分の基盤を固めていくタイプだが、細かなシステムが連動することによって、濃密なゲーム空間を作っている。

プレイヤーは自分専用のボードを持ち、そこに開拓地を増やして産物を作ったり、産物を加工して外洋に出向し勝利ポイントを稼ぐ。また、施設を建築し、価値ある建物を建てていくのも目的となる。

手番は親番から順に廻ってくるが、出来ることはプレイヤーごとに少しづつ異なる。手番プレイヤーは役割タイルを選び、その効果を得るが、手番プレイヤー以外のプレイヤーもその効果を得る。違うのは手番プレイヤーにはそれにプラスして少しだけ余分にメリットを得るのだ。なので、すべてのプレイヤーの受けるメリットは少しづつ違い、その差はゲームを進めるほどに変化する。

役割タイルには、開拓者:開拓地(プランテーションタイル)を作る、建築士:施設を建築する、監督:作物を生産する、船長:作物を外洋に送る(勝利ポイントに変える)、商人:作物を売ってお金にする、金鉱掘り:お金を得る、があり、選んだ人のメリットも違う。となると、強いと思われるアクションを選んでいけばいいんじゃないか?と思うかもしれないが、ここに一つ面白い効果が入る。そのラウンド選ばれなかった役割タイルには、毎ラウンド1コインづつ銀行からお金が役割タイルに乗り、次にその役割タイルを選んだ人がそのお金をもらうことが出来るのだ。このゲーム、お金は常に厳しい。あればあるほどうれしい。が、ほとんどの場合、序盤は金策を立てねば身動きできないほどなのだ。なので、1コインでも必要とあれば、そちらを取ることは充分ありうるのだ。

さて、開拓地は5種類ある。施設がなくとも作物が出来るコーンから売値が高いコーヒーまで。どんな作物も外洋に出航すれば得点になるが、得点にした時は1個1点。ここに駆け引きが生まれる。売値が安いものを数を作って外洋に出航して得点を稼ぐか、売値が高い作物を売ってお金に換え、価値ある施設を買って得点を稼ぐかだ。

全てのプレイヤーは互いの利益と場の具合を考慮しつつ、自分が一番有利になる展開を見極めないといけない。自分の利益が他人より少なくなる手は極力避けなければいけないのだ。これを考えるのが、このゲームの醍醐味で、一番頭を使うところでもある。

果たして、他のプレイヤーの思惑を読みつつ、うまく立ち回れるのは誰か?ゲームが終わった後、なんとも充実した時間が送れるのは間違いなく、終わったあとの感想戦もまた楽しいひと時になることだろう。

評価(5段階):☆☆☆☆☆

プエル虜とまで言われるほどで、このゲームにはまった人は数知れず。言語依存するゲームではあるが、慣れれば施設タイルは名称で効果がわかるようになる。『カタン』クラスのゲームに慣れて、もう少し歯ごたえのあるゲームを遊びたい人にぜひ!
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