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パリスコネクションについて [ゲーム戦略]

パリスコネクションについて考えてみた。
ルールを読んだ時、初めこれでゲームになるのか?というのが第一印象だったから。
先日遊んでみた時、やはりそう感じた人がいて、自分の勝ち目が薄くなったらどうすべきか?ということで議論になった。
果たして、このゲームにおいて勝ち目が薄いというのはどういう時か?
①持ち株が少ない:このゲームにおいて正しく得点となる持ち株の上限があり、それを越えると1枚あたりマイナス20という厳しいペナルティーがある。なので、基本的にはこの上限を超えて株を持つことはあるまい。で、問題。このゲーム、マップに置ける駒と株は同じものである。盤面に1つ駒を配置すれば株としては1枚減る。なので、得点が高くなっている株は必然的に取られ参加者が持ち持ちになる。しかも、株は取ってしまったら減らすことは出来ず、増やしたくなければ1対1の交換になってしまう。株を価値の高いものに交換しているだけではいずれ頭打ちになってしまうのだ。
②価値の高い株を持っていない:株の価値はいかに価値の高い都市につなぐかだ。効率的に都市を結べばおのずと価値は高まる。が、上げすぎは禁物。先にも挙げたが、価値の高い株は持ち持ちになってしまい、結局プレイヤー間の差は付きにくい。狙うはみんなの持ち株が上限になった時に一気に価値を上げること。これが出来れば他人を出し抜くことが出来るだろう。

遊ぶ上で、他人の持ち株のある程度の記憶は必要だ。初期持ち株はわからずとも、捨てられる株、取られる株を覚えていけば、他人がどういう状況に持ち込みたいのか推測できる。
自分が株を持っていない会社なら、無駄に駒を盤面に配置する、という嫌がらせもある(自分の価値は上がらないが)。特に、終了フラグであるマルセイユへ伸びている会社は要注意。自分が勝っているなら、最上はさらにその株を持っているなら、そのまま着けてしまえばいいが、そうでないなら盤面に無駄に配置して届けなくしてしまうのも1つの方法だ(これまた自分の価値は上がらないのでなるべく避けたいが)。
あと、盤面に配置する駒は1~5個配置できるが、あまり考えないとつい5個配置したくなるが、それが正解とは限らない。駒を配置すればその株の価値は上がる(都市につなげば)が、その手番では株は取れないから。1手番で取れる株は最大で2枚。なれば残りのコマの数を計算し、自分の手番でも取れるよう上手く調整しなければならない。何も他人のために価値を上げてあげる必要はないのだ。

こうして、周りを見ながら、流れを見ながら遊ぶと、初見のゲームになるのか?というのは浅はかな考えだったな、と反省。ゲームには参加者の思惑があり、運もある。パリスコネクションには、シンプルで短時間で遊べるゲームでありながら、深く考えれば非常に奥深い世界が待っている。

世界の七不思議の得点考察 その2 [ゲーム戦略]

さて、昨日の記事の続き。

もう一つ得点源があった。
そう、お金。3金で1点になるので、お金の使い方は勝敗を分けるかもしれない。
隣があと1金で1点になるようならば、損得勘定も必要だ。ましてや、建築の際に必要以上にお金を使って建築していては得点効率が落ちてしまう。

では、カード1枚あたり、何点取れればいいだろうか?

七不思議ボードにおいて、その回答は見られるかもしれない。
得点のみの七不思議において、3段階全て建築した際の得点は15点。ということはカード1枚分は5点、ということになる。

実際1枚当たり5点で計算していくと、60点を取るのに必要な枚数は12枚(2時代分)。残りで使えるカードは6枚。1時代目のほとんどを建築のための基礎固めだと考えるなら、およそこの1枚あたり5点というのはあながち間違いではなさそうだ。

こうやって考えていくと、青色の2、3点、緑色の1~2セットというのはあまり効率の良いものとは言えなさそうだ。
もっとも、それぞれツリーがあるので、建築コスト無料化のための土台と考えれば必要なのかもしれないが、青色なら4点以上のコストをあらかじめ意識して茶色を主体に押さえて行けば1段飛ばして建築でき得点が延びそうな気もする。

なので、得点以外の七不思議を建築する場合は、能力を有効活用しなければいけない。得点の分を能力が補っているのだから、更に1枚あたりの得点を高めていかなければ勝利はおぼつかないだろう。

世界の七不思議は面白い。短い時間で文明建築の雰囲気を味わえる稀有なゲームだ。
が、基本は得点競争。カード1枚をめぐっていかに得点効率を高めるか?その先には勝利が待っている。

世界の七不思議の得点考察 その1 [ゲーム戦略]

世界の七不思議の得点について少し考えてみる。
世界の七不思議では、最終的に得点を一番取った人が勝利する。
今まで遊んできた経験上、またNBGCのタカハシさんの言を借りると60点ラインが勝利分岐点、というところだ。
となると、いかにⅢ時代、18枚(七不思議にもよるが)のカードプレイで60点を超えるかが腕の見せ所と言えよう。

では、その得点源にはどういったものがあるだろう?

まずは七不思議のボードに書かれた建築レベルに応じた得点。
A、B面があり、能力の強さに応じて得られる得点には差があるが、どのレベルまで建築するかは悩みどころ。

次は青色のカード。
青色は純粋に得点だ。カードに書かれた数字がそのまま得点になる。
得点は2~8点。同名カードを複数持てないので、純粋に1枚づつ集めても35点だ。なので青色だけでは得点源不足。

3番目は緑色のカード。
3種類のマークがあるこの緑色のカード、集めた枚数、3種セットに応じて得点が入り、枚数が増えれば増えるほど、セット数が増えれば増えるほど得点が大きくなる。
ちなみに、全部で6枚集め、それぞれ2枚づつ集めると、2の2乗×3、7×2セットの合計26点入る。
セットによる得点が大きいので、基本的には3種セットになるように集めていくことが基本となると思われる。
が、ここで問題。思ったほどカード1枚あたりの得点は高くないということ。
3種セットの1組だと1の2乗×3、7×1セットで合計10点。1枚あたりの得点は3.33・・・。
これが2組になれば先ほどの例からも合計26点。1枚あたりの得点は4.33・・・。
Ⅲ時代目の青色のカードになると6点以上になるので、こう考えるとあまり得点効率が良いとはいえない。
もっとも、緑色のカードはツリーが2分岐分あるので、資源カードを節約しやすいというメリットがあるので一概には言えないけれど。
唯一、緑色だけは4枚×3種集めると4の2乗×3、7×4セットで76点入るが、おそらくそんなことは誰もさせてはくれまい。

4番目は黄色のカード。
Ⅲ時代目に入ると各種カード、七不思議の建築レベルに応じて得点が入るものがある。
自分の建築している茶色、白色、黄色のカード、七不思議建築レベルに応じてだ。
純粋に枚数が増えれば得点+お金になるので、これを狙って序盤からいくというのも有かも。

5番目は軍事(赤色カード)による戦争の勝敗得点。
これだけは敗戦による失点(-1)がある。
勝者には時代に応じて得点が入り、もしⅠ時代~Ⅲ時代全て両隣から勝てれば18点入る。
軍事は勝敗が隣との戦力差で決まるため、1枚あたりの得点が計算しにくい。少ない枚数で勝てればベストで、1枚で全て勝てるのが理想(なんと言っても1枚で全て勝利できれば1枚の価値が18点(隣とは失点も考えればさらに3点分の価値がある))。なので、あまり枚数をつぎ込んで勝っても効率が悪いし、かといって隣に楽をさせすぎても隣を楽をさせることになり、非常に悩ましい。
両隣から全敗しても所詮-6点なので、思い切って最初から無視すると決めてかかるのもありだがリカバリーは結構大変だ。

最後は紫色のカード。
10種ある内から人数に応じてランダムに投入されるため、計算がしにくい。あまりこれを当てにした戦い方は、実は入っていませんでした、と行った時に当てが外れることになる。基本はもし手札に廻ってきたら自分にとって一番得点効率が良いかが選択要因で、下家に流したくなければ七不思議建築に当ててしまうのが常套手段だろう。

こうやって眺めていくと、1色だけでは到底60点には届かない。いくつかの色を取捨選択して固めうちしていくことになるだろう。特に緑色は枚数が増えるほど得点効率が良くなるので1人のプレイヤーに集めさせ過ぎると膨大な点数になってしまう。うまく押さえることも必要だろう。

今現在、既に30ゲーム近く遊んでいるが未だ70点まで行った人は見ていない。目指せ70点だけれど、果たして実現できるのか?(笑)。

スモールワールドの戦術考察 [ゲーム戦略]

スモールワールド、すでに貫禄さえある陣取系ゲームの代表作、といってもいいと思う。
遊びこんでいる人からすれば、何を今更、な感じがしないでもないけれど、備忘録程度に立ち回りについて書いておこう。

先にも書いたように、スモールワールドは陣取ゲームである。
それは、いつかは盤面上での争いが起きることを意味する。
そして、このゲームにおいて手番順は非常に重要で、先手番ほどに有利になっている。
これは、逆手に取れば、
初心者の人には先手を取らせて上げることで技量の差を少しでも埋める事が出来るということでもあるのだが、通常のプレイにおいては、これはあまり意味のないこと。先手有利を避けるべく、バリアントとして色々考えられているようだけれど、やはり、持金の差を付けるのが最良だろうか?

よく、〇〇最強、ということが取りざたされるけれど、一理あるけれど、真理ではない。
起こり得るケースによってはあまり意味のない組み合わせであったりするからだ。

スモールワールドの基本
①最終的に1ラウンドあたり10点以上取れる体制を築くこと。
スモールワールドは獲得している土地の数に応じて得点が入るようになっているので、最初のうちは少ない点しか入らないかもしれないけれど、最終的に1ラウンド平均10点取れていないとトップに絡むのは難しい。
なので、得点の伸びがないと思われるのなら衰退も視野に入れて行動すべし。
②衰退のタイミングを間違えない。
よくやってしまうのが、得点がほとんど伸びないにもかかわらず、現行種族で粘ってしまうこと。
粘っても1、2点しか増えないのであれば衰退した方がいいことが多い。
確かに衰退種族を持った状態の時には衰退しにくいかもしれないけれど、現行種族が攻められてジリ貧になるよりはマシと考え、一時の点数降下は甘んじて受け入れた方が得策なことが多い(高得点者ならマークが外れるかもしれない)。
③攻撃対象は現行種族。
他のプレイヤーの種族を攻撃するなら、現行種族を狙うこと。こうする事により、現行種族を早期衰退まで追い込むことが出来れば、所有する衰退種族が消えるから。
ただし、エルフが現行種族でいる場合はエルフをコントロールしているプレイヤーの衰退種族を殲滅すべし。エルフは確かに戦闘で死んでも手元に戻ってしまうが、エルフだけではいずれ点数は頭打ちになるから。
また、スケルトン、ソーサラーは早急に衰退してもらうよう協力して対抗すること。自身で数を増やすことが出来る種族は脅威となる。
④最終ラウンドは下家を叩く。
最終ラウンドは、基本的には下家を叩く。
最終ラウンドは手番の終わったプレイヤーには何の影響もないので、上家を叩く理由は何もない。下家の点数を減らすべく行動すべし。

まだまだテクニックは色々あるとは思うけれど、とりあえずここまで。
ゲームをより面白くするために、しっかり現状を見極めて遊んでいきたい。


アルハンブラの考え方 [ゲーム戦略]

僕の好きなゲームの一つにアルハンブラがある。
6色の区画タイルを4種類のお金で購入していくゲームなのだが、毎ゲームままならない展開になるのが特徴で、タイルはたくさん買ったのに、結果は惨敗だった、購入タイルはそれほど多くはなかったが、トップを取れた、など、いろいろな結果が待っていることと思う。

このゲームのキモに丁度の金額で区画を購入できたら追加で行動できる、というものがある。手番に出来ることは、基本的にお金を取るか、タイルを買うか、なので、この丁度で購入の効果がいかに大きいかは想像できよう。

タイルは安いものから高いものまで様々、また、お金も同様に安いお金から高いお金まで様々。
こうなるとタイルは安く、お金は高く、というのが理想ではあるが、実際はそうはいくまい。なにせ4種類あるお金はその色のお金を使えるところでしか使えないので、手札のお金は、ある程度融通が利く形で持っていないとうまく使えないのだ。ここで問題になるのがお金の取り方。お金を取る時、高い物を取るのは、通常正しい。高いお金は丁度で使えなくとも、ここぞという時にオーバーしてでも買うときの強い味方になる。が、周りの展開を見て自分が欲しいタイルを買える組み合わせになるお金があるのなら、それで我慢するのも一つの選択肢だ。丁度の購入は自分の行動回数を増やすことになるので、それは最終的には自分の利益になる。

さて、得点の要となるタイルはどうとって行こうか?最初はあまり考えなくとも良いが、決算が近いと思われるなら、各色のタイルの保有状況を確認しよう。全体に何枚出ているか?得点分岐点を上回っているか?上の得点を取れる余地はあるか?こういったことを考えてタイルが取れるようになると、得点の伸びが変わるので一考だ。

もう一つ忘れてはいけないのが壁。壁は繋がっている分だけ得点になる。1回目の決算前から壁を考慮したプレイをしているのと、後半になってから繋げようとし始めるのでは得点効率が大きく異なる。また、タイルはほとんど枚数的に差は出ないだろうから、得点で差をつけるには、この壁の重要度はかなり高い。

アルハンブラはタイルとお金のめぐり合いに一喜一憂するゲーム。丁度購入だけでなく、どこかここでは、というところをオーバーで買えるかが勝負の分かれ目になることも多いと思う。引くべき時は引き、強く行く時は行く、メリハリをつけて行動しよう。

グレンモアの考え方 [ゲーム戦略]

グレンモアについていくつかの戦略(というほどでもないが)を考えてみる。
グレンモアは拡大生産のゲームにあたるが、いくつかの制限が課せられている。
①タイルの配置制限
タイルに描かれている川は南北に1本で、道は東西に1本になるようにしか配置できない。しかも一族駒の置かれているタイルの周囲8マスに限られている。一族駒を増やすには、村、城といった生産には直接関与しないタイルを取ることを余儀なくされる。これに関連して②がある。
②タイル超過分減点
そして最大の制限というか考えどころはゲーム終了時に配置しているタイルの枚数が1番少ない人と比べて、超過しているタイル1枚につき3点減点、ということ。これはタイルを他の人より余分に取るのなら、3点分以上取ることが出来ないのならば、そのタイル選択は間違い、ということになる。

ゲームの構造がタイルを手番ごとに取ることを要求するくせに、ゲーム終了時には取りすぎはダメだというジレンマを抱えるこのゲーム、どう考えていったらいいだろうか?
①減点以上に得点を取る
一つの選択として減点は無視し、その減点分以上に取ったタイルで得点を叩き出す、というものがある。
生産タイルと村(もしくは城)で一族駒を増やし、広大な領地を充分に生かし、得点を生み出すタイルで資材を得点に変換するというもの。
②失点を抑え一点集中で得点を取る
もう一つの方法はタイルは最小にし、キャプテン、帽子、もしくはウイスキーで得点を重ね、最終的に周りのタイルの減点に乗じ差しきる戦い方。

おそらくバランス方も存在するだろうが、どちらかに集中した方が中途半端にならず戦略のブレが少ないだろう。
どちらも一長一短だが、周りの状況確認は必要だ。このゲームでは自分の持っている分から一番もっていない人の分を引いて、そこから得点を割り出すシステムになっているので、相手との差を詰めるにはある程度後追いも必要。自分の得点にはならないかもしれないが、差も開かない。
が、このゲームシステム上、手番数を考えるとあまり余裕がないのも事実。手番数に差が出なかったとしても、5人プレイなら12手程度。これは、ゲームが始まった時点では考えられない少なさだ。

もう一つ忘れてはならない事項がある。そう、お金だ。お金はゲーム終了時には1コイン1点になる。こう考えると生産施設を上手く建て、資材を売ってコインを集めていき、大半を手中に出来ればゲーム終了時に10点以上は稼げよう。後は得点を作るタイルなどを上手く取っていけばトップ争いにも関われるかもしれない・・・。

グレンモアは手頃な価格、簡単なルールで充実したゲームが楽しめる良作だと思う。
少しでも参考になれば幸いだ。
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