スティーム [ボードゲーム(さ行)]

スティーム
作者:マーティン・ワレス
メーカー:メイフェア
プレイ人数:3~6
プレイ時間:90分
キーワード:鉄道、線路引き、商品、アクション、借金、カツカツ
鉄道会社のオーナーになって、街から街に線路をひき、列車のレベルを上げ、商品を都市に輸送して収益および勝利ポイントを得る。というのが主な構造。
もともと、『蒸気の時代』というタイトルで出ていたゲームのリメイクにあたるもので(リメイクといいつつ『蒸気の時代』自体も第3版が同じ時期に出版されており、経緯はかなり込み入っていて、裏話がいろいろあります)、『蒸気の時代』→『レイルロード・タイクーン』→『スティーム』、というのが大方の流れでいいかと思います(『レイルロード・タイクーン』は少し違うと思われる方もいるかもしれませんが)。
さて、大本となる『蒸気の時代』と、『スティーム』では何がどう変わったのかいうと、いくつか大きく変わっていて、変わった点を列挙してみると、
①:毎ラウンドの手番の競りがなくなり、アクション選択時に次ラウンドの手番順が決まるようになった。
②:商品キューブの補充は、各都市ゲーム終了時までに1回となり、10ある商品セットからの選択になった。
③:収支と得点が分割された。
④:借金がいつでもできるようになった。
と、ざっと浮かんだもので4点ほど挙がりましたが、なんといっても最大の点は、《毎ラウンドの競りがなくなったこと》、これにつきます。
『蒸気の時代』の手番順の競りは相当熾烈で(手番が早い方が概ね有利なので)、さらに手番順決定の競りに入る時にしか借金の出来ないこともあり、一歩間違うと戦略がズタズタになるという激しさでした。ゲーム慣れした人にはいいのですが(そこがいいという人も多いですが)、そうでない人には、きつ過ぎてつらい、というものでした。
対して、『スティーム』では、有益なアクションほど次の手番が後になる(それだけ不利になる)というもので、借金がいつでも出来る、という変更とあいまって、ずいぶん戦略が立て易くなりました。見通しが良くなった、と言い換えてもいいでしょう。
繰り返しプレイすることで相場観を養いプレイ順を取り合う『蒸気の時代』と、アクションを選ぶことで次の手番が決まる『スティーム』、どちらにも一長一短があると思いますが、どちらも遊んだ経験者からすると、『スティーム』のほうがより洗練されたと思うのは気のせいでしょうか?。
一つ言える事。
どちらも鉄道ゲームの傑作で、しびれるほどのプレイ感が楽しめるのは確かです。カツカツなゲームが好きな人にはお勧めです。
惜しむらくは、敷居が少し高いこと。ゲームに慣れてきて、鉄道物に興味があるなら、絶好のゲームになるかと思います。
評価(5段階):☆☆☆☆☆

なお、拡張セットとして『スティームバロン』というタイトルがありますが、システムが大きく変わり(株式の概念が入る)別物になると言ってもいいでしょう。

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