カタンの開拓者たち [ボードゲーム(か行)]

カタンの開拓者たち
メーカー:コスモス
作者:クラウス・トイバー
プレイ時間:60分
プレイ人数:3~4人(拡張を入れると3~6人)

現在のドイツボードゲームが世界的に認知されることになったきっかけと言ってもよいゲーム。
発売されて10年以上経つが、いまだ現役で、版を重ね、拡張セットが発売されている記念碑的ゲーム。

様々なシステムを内包し、これを遊ぶことが苦もなく出来れば、他の大半のドイツゲームはプレイすることが出来ると思われる。陣取り、建築、交渉、資源獲得、等現行のゲームの考えうるほとんどのものが入っているからだ。

ゲームは一度やれば把握できるほどのもので、毎ターン振られる2個のダイス目の合計によって、各プレイヤーに資源が入り(もちろん何も出ないこともあるし、逆に悪いことが起きることもある)、その資源を使って建築したり、必要なものが足りなければ、他プレイヤーと交渉したりして、最終的に勝利ポイント10点を目指す。

このゲームにおいて、ボードは可変である。六角タイルを島状に並べてセットするからで、遊ぶたびに配置が変わる。タイルの種類は5種類、麦畑、牧草地、鉱山、森林、採土場。
また各タイルには2~12(7は無い)の数字チップがチップが置かれ、これがゲーム中に振られるダイスの目に対応している。出た目に対応するタイルから資材が算出され、そのタイルに隣接するところに開拓地を建てていればその資材がもらえる(都市なら2倍)
そして、5種類のタイルに対応するように5種類の資材カード(麦、羊、鉱石、材木、レンガ)とイベントカード(騎士、独占、発見、発展、得点)がある。
7がないのには訳がある。7はこのカタン島に盗賊が現れるからだ。7が出た時、まず各プレイヤー手札(資材のみ)枚数を数える。8枚以上持っている場合は半分を捨札にする(盗賊に持っていかれた)。さらに、ダイスを振ったプレイヤーは盗賊駒を移動させ任意の場所に置く(その場に留まる事は出来ない)そして盗賊駒が置かれたタイルの周囲に開拓地、街を建設している、他のプレイヤーを1人指定して、その人から資材カードを1枚ランダムで奪う。当然トップから奪うことになるだろうが、どうしても必要な資材を誰かが持っていることが確定してわかっているのなら、その人から奪うこともあろう。災厄はさらに続く、盗賊駒の置かれたタイルは以後、その盗賊駒が去るまでは資材が出なくなるのだ。

このゲームは建築ゲームである。タイルの交点には開拓地などを建築できる。資材カードの組み合わせで建てられるものは変わり、建てられるものは、開拓地、開拓地をアップグレードする都市、街道である。カードの組み合わせによってはイベントカードをひくことも出来る。

このゲームは交渉ゲームである。建築するためにはカードを上手く集めなければならないが、流れによっては欲しいものがなかなか出ない事もある。そんな時は、他のプレイヤーと上手く交渉するのだ。

このゲームは陣取りである。ゲームに勝つためには開拓地や都市、最長街道を目指す必要がある。そのためには、いかに効率よく、他のプレイヤーより先んじて良い交点に開拓地を建てていくかが大事だ。

以上のように、カタンは様々なルールがうまく組み合わされることによって成り立った面白いゲームだ。
最初は少し難しく感じるかもしれないが、ひとたび遊べばすんなりルールは理解できるはず。そしてその頃には、自分の開拓地の情勢に一喜一憂し、終わったあとには、『もう一回!』と言っているはずだ。
カタンは既に古典といってのよいぐらいの趣があるが、今を持ってして、拡張セット、バリアント(追加ルール)やスピンオフ作品が作られるゲームだ。いきなりカタンからドイツゲームを始めるには少し敷居が高いかもしれない。が、一度遊んだその先には楽しいゲームタイムが待っていることは間違いない。

評価(5段階):☆☆☆☆☆

すでに何百回と遊んでいるが、飽きることがない。アナログゲームの様々なエッセンスが豊富に盛り込まれたシステムは絶妙に絡み合うことにより、ドイツボードゲームの代表といってもよい風格を備えている。

追加セット
カタンの航海者達
騎士と街
歴史シリーズ 2種(4シナリオ)
カタンブック(バリアントルール集)
等々単体で遊べる独立型のエキスパンションも多数出ている。
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